第6回 Synology NAS(DS224+)の「ログインアカウント」と「2要素認証(2FA)」を設定します。(DS223j対応)

はじめに

NASに保存されているデータを外部からの不正アクセスや攻撃から守るには、NAS本体のセキュリティを強化する必要があります。Synology NASには、強力なセキュリティ機能が備わっています。今回は、現状構築中での「ログインアカウント」と「2要素認証(2FA)」設定を紹介します。

「ログインアカウント」と「2要素認証(2FA)」

DSMに管理者用のアカウントでログインして、新しい管理者アカウントを作成します。必要に応じ、ユーザーアカウントを作成し、「2要素認証(2FA)」を設定します。新しい管理者アカウントが作成できたら、ログアウトして、新しい管理者アカウントでログインします。問題がなければ、デフォルトの「admin」アカウントを無効化します。

2要素認証(2FA)を有効にします。
  • 1.DSMに「admin」アカウントでログインします。
  • 2.「コントロールパネル」の「セキュリティ」から、「アカウント」タブを選択します。
  • 3.「2要素認証」を展開します。
     ※ すべてのユーザーに「2要素認証」を強制にしました。運用に合わせて設定してください。
    ☑ 以下のユーザーに対して「2要素認証」を強制する
     〇 管理者グループユーザー
     ● すべてのユーザー
     〇 特定のユーザーまたはグループ

    「適用」ボタンクリックで完了です。
新しい管理者アカウントを作成してます。
  • 1.「コントロールパネル」の「ユーザーとグループ」から、作成ボタンをクリックします。
  • 2. 「ユーザー作成ウィザード-「ユーザー情報を入力」画面が開きます。
     新しい管理者アカウントを作成します。(*)は、入力必須です。
     ・名前*: 「作成したい管理者アカウント名を入力します」
     ・説明 : 「アカウントの説明を入力します」 ※ 任意入力
     ・電子メール*:「作成するアカウントの電子メールアドレスを入力します」
     ・パスワード*:「パスワードを入力します」※ 右側のボタンでランダムパスワードも作成できます。
     ・パスワードの確認*:「パスワードを入力します」
    ☑ 新規ユーザーに通知メールを送る
     ● パスワードリセットのリンクを含んでいます
       リンクの有効期限 : : 24 時間 ※ 1~24時間が選択できます。
     〇 ユーザーのパスワードを含める
     〇 リセットリンク及びパスワードの両方を除外する
    □ アカウントパスワードの変更をユーザーに許可しない

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 3.「グループの結合」画面が開きます。
      ※ 管理者アカウントは、「administrators」「users」に☑します。
     ・administrators System default admin group ☑
     ・http System default group for Web services □
     ・users System default group ☑

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 4.「共有フォルダの権限を割り当てる」画面が開きます。
     ・homes 読み取り/書き込み 読み取り/書き込み □ □ □
      ※ 「administrators System default admin group」のデフォルト権限が付加されます。

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 5.「ユーザークォータの割当」画面が開きます。
     ・「〇〇〇が管理者グループに属するため、クォータは無制限です。」

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 6.「アプリケーション権限の割り当て」画面が開きます。
     ・特に設定は不要です。
      ※「administrators System default admin group」のデフォルト権限が付加されます。

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 7.「ユーザーの速度制限の設定」画面が開きます。
     ・速度制限は不要で良いです。
      今後の運用で不都合があれば調整するのが良いと考えます。

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 8.「設定の確認」画面が開きます。
     ・1~7で設定した内容の確認です。訂正する場合は、「戻る」ボタンで修正ができます。

    「完了」ボタンをクリックします。
  • 9.「電子メール」にメールが届いている事を確認してください。
     ・リンク画面から「ログイン」できることを確認します。
  • 新しい管理者アカウントの作成は完了です。
2要素認証(2FA)を設定します。
  • 1.DSMに「新しい管理者」アカウントでログインします。
  • 2.ログインすると「管理者からのセキュリティ要求」画面が開きます。
     「起動」ボタンをクリックします。
  • 3.「2番目のサイン手順の方法を選択する」画面が開きます。
     ① サインインの承認
     ② 確認コード(OTP)
     ③ ハードウエアセキュリティキー
     ①~③いづれかを選択します。
    今回は②を選択しました。
     ※ ① はインターネット側からのアクセスは、HGWやNASのファイアウォールで遮断しています。
       DDNSで取得したホスト名で、インターネットからNASにはアクセスできませんので利用はできません。

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 「2要素認証でDSMアカウントを保護する」画面が開きます。

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 「認証アプリのインストール」画面が開きます。
     「Secure SignIn」アプリをインストールします。
     ※ 既にインストールしてる場合は不要です。

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 「確認コード(OTP)を受信するSecure SignInをセットアップ」画面が開きます。
     1.QRコードをスキャン
      Sevure SignInアプリのカメラを使用してQRコードをスキャンします。
    アプリの右上の「+」をクリックします。

     2.確認コード(OTP)を入力します。
      Sevure SignInアプリの6桁の確認コードを入力します。

    「次へ」ボタンをクリックします。
  • 「バックアップ用電子メールの設定」画面が開きます。
     ・「バックアップ電子メール: 設定したメールアドレスが表示されます。
     ・「確認メールの送信」ボタンをクリックします。
     ・電子メールが届きますので、リンクをクリックします。
     ・Synologyサイトの認証成功画面が開きます。
  • 「完了」です。
     ログイン時に確認コード(OTP)が必要になります。

あとがき

現状の環境では、② 「確認コード(OTP)」がベストと判断して使用してます。
① はインターネット側からのアクセスは、HGWやNASのファイアウォールで遮断しているため、DDNSで取得したホスト名に、インターネットからNASにはアクセスできませんので利用はできません。
普段の自宅でのPCでの運用は信頼できるデバイスに設定しているので、毎回、「確認コード(OTP)」は不要です。
③ については、検証していません。